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貨物自動車の昇降設備の設置義務について

トラックでの荷物の積み下ろし作業では、
荷台への昇り降りが日常的に行われています。
しかしこの「昇り降り」の動作は、
転落・墜落といった重大な労働災害につながりやすい作業のひとつです。
こうした事故を防ぐため、
貨物自動車には 昇降設備の設置が法令で義務付けられています。

▪️昇降設備の設置が義務となるトラック
昇降設備の設置義務の対象となるのは、最大積載量が2トン以上の貨物自動車です。
中型・大型トラックだけでなく、2トンクラスのトラックも対象に含まれます。
以前は、より大型の車両が主な対象でしたが、2〜5トン未満のトラックでも
荷台からの転落事故が多く発生していることから、対象範囲が見直されました。

▪️なぜ昇降設備が必要なのか
トラックの荷台は地面から高く、飛び乗りや飛び降りは非常に不安定です。
一見すると小さな段差でも、バランスを崩せば大きなけがや死亡事故につながる恐れがあります。
そのため、作業者が 安全に荷台へ昇り降りできる環境を整えること が、事業者の責任として求められています。

▪️昇降設備とはどのようなものか
昇降設備とは、荷台への昇り降りを安全に行うために設けられた設備を指します。
具体的には、トラックに固定された昇降ステップや、
安定した踏面を持つ踏台などが該当します。
重要なのは、単に足を掛けられる場所があるだけではなく、
安全に体重を支え、安定して昇降できる構造であることです。

▪️昇降設備が設置されていない場合
昇降設備がない状態で、荷台への昇り降りを伴う作業を行わせることは、
労働安全衛生関係法令に違反する可能性があります。
事故が発生していなくても、行政指導や是正指示の対象となることがあります。

▪️罰則・罰金について
貨物自動車の昇降設備の設置義務は、
労働安全衛生法および労働安全衛生規則に基づくものです。
必要な安全措置を講じなかった場合、
労働安全衛生法 第119条 により、
・6か月以下の懲役
・または 50万円以下の罰金が科される可能性があります。

さらに、昇降設備が設置されていない状態で労働災害が発生した場合には、
企業の安全管理体制そのものが問われることになります。

▪️安全な作業環境づくりのために
昇降設備の設置は、単なる形式的な法令対応ではありません。
日々現場で働くドライバーや作業者の命と身体を守るための基本的な安全対策です。
まずは、ご自身のトラックが対象となるかどうか、現在の作業環境が適切かどうかを確認することが大切です。

※本記事について
本記事は、『厚生労働省および労働安全衛生総合研究所』が公表している資料を参考に作成しています。
法令の正式な解釈や最新の情報については、必ず 厚生労働省の公式ページ にてご確認ください。

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